蒲公英 ~癒しと生命力の花~

日記ブログ。たまに短編小説を発表。長編小説(別サイト)連載時は更新通知ブログと化す。
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友達 

( 2007/11/29 20:42 ) Category 短編/お題 | CM(13)

「あのバカが。見送りにも来ねえで……」
 小さくなっていく飛行機を見えなくなるまで見送りながら、俺はひとりごちた。
 見送りが済んだら手持ち無沙汰になった。用が済んだのだからこれ以上空港にいる意味はない。
 だが、今日の俺はなんとなく別れの余韻に浸っていた。
 ――!!
 突然、首筋に冷たいものが押し当てられた。
 驚いて振り向いた俺の目の前に缶ビールを差し出し、そいつは話しかけてきた。
「らしくねえな」
 奴だ。来てたのか。
 缶ビールをひったくるようにして受け取りながら、俺は言ってやった。
「何やってんだ。遅刻かよ。もう飛行機は行っちまったぞ」
「悪い。……見送るのは苦手なんだ」
 ――はぁ?
「わけわかんねえ。なんだその言い訳は……ってか、なんでこの寒いのに缶ビールなんだよ! お前バカだろ」
「2度もバカって言いやがって……、まあいいや。どっかで呑みなおそうぜ」
 ――ずっといやがったのか。こそこそ隠れていやがって……。まあいいや――
「――まあいいや。缶ビールありがとな」
 奴は大げさに驚いた顔を向けてきた。
「熱でもあんのか?」
「うるせ。俺だって今日は呑みたかったんだよっ」
 そして俺たちは街中の飲み屋ではなく郊外へと向かった。
 奴は言った。
「なあ、せっかく俺が身を引いたってのに、なんで彼女を行かせちまったんだ?」
「ホントにバカだなお前は。彼女はお前に惚れてたんだよ」
「……3度目。俺にはお前のほうがバカだと思えるんだけどなあ」
 目的地に着いた。
 ここに来る道すがら購入した日本酒を惜しげもなくかけてやると、奴が言った。
「もうそのくらいでいいよ。お前が呑む分がなくなっちまう」
「俺たちの友情に乾杯!」
 そう言って俺は、奴が眠る墓石を見つめた。
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あとがき
FC2のコミュでお題として出されたものに投稿してみた。
短編、というか小説モドキを書くこと自体、ほぼ初体験。
やっぱり、読むのと書くのじゃ大違いだな。
▼追記(18歳未満閲覧危険……嘘ですよ♪)▼
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