蒲公英 ~癒しと生命力の花~

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オリジナリティとは 

( 2012/08/18 21:56 ) Category 日記/世迷い言 | CM(2)

前置きなく書きはじめます。
いろんな考え方があるけれども、完全無欠なオリジナル作品なんてものは幻想だと思っています。
創作する者は誰しも、意図してのことかどうかはともかくオマージュやパロディ、引用といった形で既存作品を参考にしていることでしょう。
ジャンルが細分化し、物語のパターンが研究され続けてきたこともあり、こんにち発表されている作品の多くについて細かく分解してみるとパーツの一つ一つは過去のいずれかの作品と似ているなんてこと、珍しくないです。
多くの作品が投稿されるジャンルであれば、設定の似た作品が同時期に複数発表されるのも当然でしょう。

創作が好きな方が作品を書きたい・作りたいと思うのは生き物が呼吸をするのと同じくらい自然なことだと思っています。
創作を続けるうちに、いまだ挑戦したことのないジャンル、知識の乏しい分野での創作をしてみたい気持ちが起こるのも自然なことだと言えるのではないでしょうか。

しかし、知識の乏しい分野であれば、何がしかの資料がなくては創作できません。
そこで、資料を集め、咀嚼し、自分なりの作品世界を構築する。この段階こそが……。
創作とは、単に目に見える文章や音、制作物を作り上げることではなく、まずは作品世界を作者がイメージすることではないかと考えています。それを伝える媒体として文字なり絵画なり音楽なり塑像作品なり映像、といったメディアを駆使するわけです。

それを踏まえた上で、私の考えはこうです。
人気作品の作品世界をトレースするのはかまわないけど、それを二次創作でなく自分のオリジナル作品として発表するのは違うのではないか、と。
アイディアを練り上げるのは大変です。
その点、他人が練り上げたアイディアを利用した上で自分の表現したい部分を書き加えていくのは楽しいと感じる部分もあるのでしょう。
もちろん、元となった作品のオマージュであれば、独自の解釈で元の作品世界を壊さないように気をつけるべき、といった本来の二次創作に求められるデリケートな部分もあると思います。だから一概に二次創作の方がオリジナルより楽だなどとは考えていません。さらに、二次創作は有名な小説投稿サイト「小説家になろう」においてガイドラインが新設され、版元の許可が絶対条件となりました。WEB掲載にあたって版元の確認をとるという手間が増えた格好です。無論その手間は、ガイドライン新設前からかけて当然の手間だとも思っていますが。
だからと言っても、アイディアは有名作品ひとつを資料として流用するけれども、それをオリジナル作品として発表する、というのは作者のわがままではないでしょうか。

少し前にこんな話を聞いたことがあります。
「上達したければプロ、もしくは上手いと感じた人の文章をまる写ししてみろ。そうすることで上達できる」
私はこれを聞いた瞬間、脊椎反射で「間違っている」と感じました。
だってそうでしょう。アイディアを文章化するのは創作の最後の段階です。
作者さんにどんな経験やバックボーンがあってその言葉をチョイスしているのか。その個性こそが最終のメディアたる文章に表れるのです。
そのメディアには作者の勘違いやタイプミスといった間違いが含まれているかもしれない。知る人ぞ知る知識に基づいた伏線、知らない人は何度読み返しても伏線と気づけない伏線が含まれているかもしれない。
それを丸々コピーして上達できたと勘違いしても、それは己の個性を殺している行為に他なりません。

それと同じで、既存作品のアイディアを丸々利用した作品に個性などない、と思うのです。最早オリジナルではない、と。
もちろん、色々な作品からよいと思う部分を集め、組み合わせ、新しい形に練り上げていくのは間違いじゃないし、それを否定したらオリジナルと呼べる作品などなくなってしまいます。

結論はこうです。
既存作品を資料として利用するのは当然のことです。ですがそれをそのまま利用するのではなく、オリジナル作品として不特定多数の目に触れる場所に置きたいのなら自分なりに咀嚼し、組み換え、新しいアイディアとして練り上げる手間をかけるべきではないか、と。
特に、自分の知識が乏しい分野について、有名作品ひとつを資料にするなど最早二次創作としか呼べない、と。

これを読まれたかた、私の意見が間違っていると思うのであればぜひご指導ください。
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